認知機能のチェック&トレーニングで生活の質を高める

健康イベントなどで「認知機能チェックしませんか?」と声をかけると、「まだ大丈夫です!」と返事が返ってくることがあります。《認知機能》という言葉が《認知症》と強く結び付けられてしまい、《「認知機能をチェックする」=認知症の疑いがある》と捉えられているようです。
しかし、認知機能の状態は認知症だけでなく、栄養不足や神経疲労、その日の体調によっても変化するものであり、人それぞれが持つ特性でもあります。

「とっさにアイデアが出てこない」「急に何かを頼まれると戸惑う」「集中力が続かず気が散ってしまう」「突然話の内容が変わるとついていけない」「物事の段取りに時間がかかる」ということは私たちの日常生活の中でよくある現象ですが、これら生活上の「困り」の原因にはまさに認知機能が深く関わっています。

人とのコミュニケーションでは《注意機能や記憶機能》が、仕事や自立した生活をする上では《実行機能(遂行機能)》がさらに必要になるなど、社会生活の中では複数の認知機能が相互に影響を及ぼしあい、最終的に一つの表現形である《行動》として表出されます。
例えば、料理を作るためには「冷蔵庫の中身を考えて買い物をする(記憶力)」「メニューを考える(計画力)」「調理をする(注意分割)」「盛り付ける(空間認知)」等の認知機能が関わっており、料理ができないことの原因が何かを考える必要があります。
また、前述の「集中力が続かず気が散ってしまう」という注意力に関する問題行動が起こったとき、この原因は必ずしも注意機能によるものだけではありません。易疲労性や覚醒の低下の結果、自発性や意欲が低下し、結果として注意・集中力も低下していることがあります。

生活の困りがあったときに、どの機能がボトルネックになっているかをチェックして認知機能別のトレーニングをすることが健康な暮らしの対処法となります。
認知機能のチェック&トレーニングで生活の質の向上を目指しましょう!

(認知機能の見える化研究所)

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