【視覚探索】は遂行機能を担うタスクのひとつでもあります

今回は脳活バランサーCogEvoの中で「注意力」の認知機能を使うタスク「視覚探索」を科学します。


「視覚探索」は、ステージ1~2ではあ – い – う – え…、ステージ3では1 – あ – 2 – い – 3 – う …のように指示された順番でボタンを、素早く正確にクリックしていくタスクです。

このタスクは注意機能の検査として良く用いられるトレイルメイキングテスト(TMT)を模したもので、1・2ステージでは注意の選択性、3ステージでは転換性と配分性が反映されます。


注意機能は高次脳機能のうちでも基本的な能力の1つであり,

①持続性注意・・・注意を一定時間持続する

②選択制注意・・・複数あるうち一つのことに注意を向ける

③転換性注意・・・注意を向ける対象を切り替える

④配分性注意・・・多方向に注意を向ける、2つのことを同時にする

の4つに分類されており、注意障害になると、周囲からの刺激に対して意識を向けられなかったり、一つの事に集中できなくなったりと仕事や日常生活でミスが多くなります。

注意機能の詳しい説明は「注意機能と認知機能」http://cogniscale.jp/function/attention/

高齢者の転倒には、運動能力的なことだけではなく,注意分散能力のような認知的なことも関与しているといわれています。

前述のトレイルメイキングテストは、高齢者を対象としたイタリアの研究で通常歩行速度や障害物歩行と関連することから、わが国でも高齢期の健康づくりにおける遂行機能の評価指標としての有用性に関する報告があります。
(広田千賀ら,日老医誌;45:647―654,2008)

また、このタスクを行うためには、数字や文字の認識・精神的柔軟性・注意持続性・視覚的探索力・視覚運動性・手の運動と視覚の協調性など様々な能力が必要とされており、継続的に行うことで複数の認知機能のトレーニングにもなります。


これからも脳活バランサーCogEvoは、使う人の視点に立ったツールとして、エビデンス(科学的根拠)の取得だけでなく、より使いやすい技術開発に取り組みながら進化していきます。

認知機能の見える化研究所

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